カタツムリ展スタートまで、あと12日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf 


日本在来のカタツムリは基本的に植物食であることを、6/11の記事で紹介しました。
しかし、カタツムリの本などを読んでいると、「肉食」とか「腐肉食」 と書かれたカタツムリがでてきます。
 
このひとです。


かっ、かわいい〜。

名はタワラガイ。
カラのかたちが米だわらに似ているところから、この名前がついたようです。
カラの長さが4mmほどの小型種。

こんなにかわいい子が肉食とは!
詳しいことを知りたいと思い、カタツムリの大家M先生に尋ねてみました。

そうしたところ、以下のようなご返事をいただきました(意訳)。

「日本では肉食といわれているだけで 具体的な観察記録はありません。海外での文献では、タワラガイの仲間が他の陸産貝類を襲う写真などを掲載しているのをみます」

日本のタワラガイはどんなふうにして餌をとっているのでしょうか。
飼育下でもいいので、観察できたら楽しいでしょうね。


<今日の展示室>
今日から展示室づくりが始まりました。
展示台や展示ケースの運び込みと配置は、とりあえず完了。
お手伝いしていただいたみなさん、ありがとうございました!

しかし〜。
発注済みの展示小道具がまだ入荷しません。
やきもき・・・。

パネル類もこれから作らねば。
あせあせ・・・。

ああー、大型プリンターで打ち出ししなきゃ
バタバタ・・・。

とうぶん「終わらない一日」が続きそうな予感です。

(四方圭一郎)
2013.06.17 Monday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと13日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf 


カタツムリには、穀物の名前のついたものが多いです。
大型種にはいないのですが、小型種では、アズキ、ゴマ、キビ、ケシ、ナタネなどが見受けられます。

そこで、今日はその穀物とセットで撮影してみましたー。
似てるかどうか、みんなで見ていきましょう!

まずはアズキです。

アズキガイとアズキ。

アズキガイの色も小豆色です。
家から持ってきたアズキは粒が小さすぎたので、撮影のために大粒の大納言を購入。
たった一粒だけ必要だっただけなのですがw

ちなみにこのアズキガイは、三田市有馬富士学習センターのNさんが送ってくださいました!
どうもありがとう!!



つづいてゴマです。

ゴマガイとゴマ。

コレは似てますね〜〜。
サイズも形もそっくりです。
小さいので周囲の白枠がでかい(ノートリミングのため)



こんどはキビです。


キビガイ類とキビ(モチキビ)

同じサイズです!
立体的なイメージも合ってます。



穀物ではないですが、菜種油をしぼるナタネはどうでしょうか。


ナタネガイとナタネ。

コレも似てる!!
ナタネのサイズがわからないでしょうから、スケールの上で撮影してみました。
ナタネは種の大きさにばらつきがあって、もう一回り大きいものが多かったです。
サイズが合うものを選んで撮影しました。



最後は極小の例えにもなっているケシツブです。

ニホンケシガイとケシの実。(トリミング)

形は似てませんが、どちらも小さいです。
ルーペでのぞきながらセッティングしました。
ケシの実はアンパンとかおまんじゅうの上にたまにのってますので、小ささはわかるかと思います。

ケシガイのサイズは6/5の記事で紹介しました。
http://info.iida-museum.org/?eid=124
長さが1.5mm、巾は0.7mmほどです。


5種類を調べてみましたが、大きさ(形や色も)がよく合っていて、先人のサイズに対するセンスの良さをあらためて感じました。
モノを二次元で知ってわかった気になっている現代人は、この大きさのセンスが退化しはじめているんじゃないかな〜とも思いました。



本日午後で収蔵庫の燻蒸作業が終了し、再び本館で仕事をしています。
そして明日からはいよいよ、カタツムリ展の展示室づくりが始まります。
残り12日間、不眠不休の覚悟で準備していきますので、みなさんぜひ観に来てくださいね!

(四方圭一郎)
2013.06.16 Sunday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと14日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf




壊れた大型マイマイの殻。
なんで壊れたんでしょうか?

そうです。
これは何者かがカタツムリを食べたあとに残された、残骸なのです。

この標本は、鳥屋のYさんご夫婦が新潟県の粟島へ旅鳥の観察に訪れたときに拾ってきてくれました。
Yさんたちは、この殻が割られるところを目撃されており、その犯人を教えてくれました。

割って食べたのは、このヒト↓です。


カラスです!(この子は巣立ったばかりの小ガラスなので、まだあどけない顔をしていますね〜)

Yさんたちによると、カタツムリをくわえたカラスが飛んできて地面にカタツムリを落とし、殻を割って中味を食べていたそうです。
「シカタくんのお土産に生きたマイマイを見つけようと思って探したんだけど見つからず。でもカラスはちゃんと見つけてきて、次々食べてたよ」
とのことでした。


カタツムリうまいんでしょうね〜。

日本産動物大百科7無脊椎動物(平凡社)の陸生巻貝類の項を開いてみると、以下のような動物が天敵としてあげられていました。
ネズミ類、シロハラ(鳥)、セッカ(鳥)、イワサキセダカヘビ、ヒキガエル類、コウガイビル、陸生ホタル類幼虫、イトウコクロバエの幼虫、ヤチバエなどの幼虫、線虫。
そしてマイマイカブリ↓


カッコイイのですマイマイカブリ。

今回の展示では、マイマイカブリがカタツムリを襲って食べるシーンを動画で撮ろうと密かに狙っていたのですが、元気な生体を採集することができず、あえなく時間切れ・・・。
越冬中に寝込みを襲っていれば、難なく採集できたのに・・・。
ちょっと残念です。


マイホーム持ちでスローライフ実践者のカタツムリ。
借家暮らしでバタバタ生活の人間にはうらやましく思えますが、
家の外は敵だらけで、けっこう大変なんですよ。

(四方圭一郎)
2013.06.15 Saturday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと15日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


「カタツムリを食べる!」
と言ったら、あなたならどう思いますか?

「ゲッ〜」って思う人。
「あれか〜」ってピンとくる人。 
「むかし食わされた…」と古き時代を思い出す人。

いろいろあるかと思います。


まずはピンときた人が思い浮かべたのはコレでしょう!
▲柳田國男の著作の並んだ本棚の前にたたずむ・・・

そうです、フランス名物エスカルゴざんす!
おフランスでは、おカタツムリを食べるざんすよ。

フランスというだけで「イヤミ」口調になってしまうと年齢がバレてしまいますねww

本家エスカルゴはリンゴマイマイというカタツムリだそうで、今回の展示のために缶詰(殻つき)を購入してみました。
お味のほうは試していないので、コメントできません。
展示が無事終了したらご報告しますね。


次に、「むかし食わされた」という方は、二通りいらっしゃいます。

一つは、
かつて「肺の病に効く薬」として、カタツムリやナメクジが食べられていたことがありました。

はるか彼方の記憶を手繰り寄せてみますと、明治生まれの私の祖父は喘息持ちだったために、庭でみつけたナメクジを生きたまま水でのみこんだり*1 カタツムリを焚き火であぶって食べていたことを思い出します。
たぶん昭和40年台後半の頃の記憶。京都府北部でのこと。

あと昭和19年生まれの長野県南部の方も、「子供の頃、喘息の薬だと焼いたカタツムリを食べさせられて、とてもイヤだった」とおっしゃってました。

*1カタツムリやナメクジには広東住血線虫という寄生虫が寄生している場合があり、それが人間の体内にはいると場合によっては死を含めた重篤化することがあります。多くは生食によって感染するようなので、ナメクジやカタツムリの生食は大変危険です。もちろん食べなくても触ったあともよく手を洗うことが大切です。


もう一つは、戦時中「子どものおやつとしてカタツムリを食べた」という事例。

昭和6年生まれの長野県南部の方にうかがいました。
「オトナは食べなかったと思う」とおっしゃっていたし、その話を聞いていた昭和十年代生まれの方々は「そんなの初めて聞いた」と言われてたので、かなり地域・時期限定の稀な事例だったのかもしれません。

ただし、貝は貝でもこちらの貝は、現在でも飯田周辺では好んで食されます。

タニシです。一輪車の中は全てタニシ! 
もちろん食べるため!!

この地域では「ツボ」と呼ばれ、泥を吐かせたあと味噌汁に入れたり醤油で煮たりして食べます。
私も何度か食べていますが、とても美味しいです。
妊婦が食べると目の大きい子が生まれる、という言い伝えも聞いたことがあります。

ツウになると、体内にいる稚貝(胎卵生ゆえ)ごと食べて、
「この殻のシャリシャリ感がたまらん」などと言われます。
これは私にはちょっと同意できない意見でした。

この手の民俗学的生物多様性の話は、書きだすとキリがないので、これくらいにしておきますね。


さて、みなさんはカタツムリ食べられますか?
それとも…。

(四方圭一郎)
2013.06.14 Friday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと16日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


飯島國昭さんのご自宅へ、まだ撮影していなかったカタツムリを受け取りに行ってきました。
お預かりしたカタツムリの中で、今日撮影できた子たちを紹介しましょう。

最初はこの子。

カワナビロウドマイマイ(?)

ビロウドマイマイの仲間は、その名の通り殻に短い毛のようなものが生えていてビロード状になっています。
このツヤ消し感、なんとも上品だと思いませんか?
フラッシュの光を写しこまない殻、落ち着きがあって良いです。

ビロウドマイマイの仲間は椎茸の原木がボロボロに朽ちたような場所にいるそうですが、私がこれまでに見つけたのは全て死に殻で、生きた写真を撮りたい撮りたいと思っていました。

ちょっととぼけたような顔も、なかなか愛嬌がありますねー。


もう1種類はこの子。

クリイロベッコウ

このベッコウ色の殻、ステキです。
つやつやの光沢、イカしてます。
半透明で中が透けてみえそうでみえないのもナイス。
軟体部も黒くてなんだカッコイイのです。

えっ、ホメすぎですって? 

ベッコウの仲間は軟体部がなが〜い種が多くて、それがなんかすごく違和感があって面白いのです。
この子もなが〜く伸びたところを撮りたかったんだけど、この時は下を向いてモグモグしてばかりで伸びてくれませんでした。


そしてそして!
なんとベッコウマイマイの仲間には、敵に襲われるとピョンピョン跳ねて逃げるという離れ業をやってのける種がいるのです!!

この「ピョンピョン跳ねるカタツムリ」の貴重な映像を、秘密裏に(ウソです)入手することができました!
見たいでしょ〜? 見てみたいでしょう〜?

見たい!と思ったあなた。
展覧会に来ていただければ、必ず見られますよ!!

(四方圭一郎)
2013.06.13 Thursday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと17日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


博物館の燻蒸作業のため、併設する柳田國男館で仕事をしていることは、昨日の記事で書きました。
そして、柳田國男には「蝸牛考」という著作があることも触れましたが、
実は私め、まだ読んだことがなかったのです。


せっかく柳田國男の書斎で仕事してるんだし、ネットの繋がらない環境だし、展示前に必ず目を通さなければいけない書物だし…。

ということで、読んでみました!

ただし、すごいななめ読み、飛ばし読みですので間違いもあるかもしれませんが、カタツムリの呼び名の由来などが面白かったので紹介してみます。


こんなカタツムリについて、柳田が集めた方言はじつに250〜300にのぼります。

それを基に「方言周圏論」を展開するわけですが、その中で昭和初期に現在も使われている3つの呼び名が広く普及していたことに触れています。

すなわち、デンデンムシ、マイマイツブロ、カタツムリの3つです。
デンデンムシの呼び名は近畿地方を中心に、マイマイツブロは関東地方を中心に分布し、カタツムリは教科書等で使われて全国に広まったそうです。


そして呼び方の意味は次のように書かれてありました(大いに意訳、引用不可)。

デンデンムシは「デェロ」「ダイロ」などに変化しますが、「出ろ」からきているそうです。
殻から「出ろ出ろムシ」ですね。

マイマイツブロのマイマイは、殻の渦巻き模様から来ています。
蝸牛の「蝸」も「渦」とつながっているそうです。
ツブロは巻貝を指す言葉で、これについては更に深い考察がされていましたが、ここでは略。

カタツムリはこれはなかなか難しいようですが、東北の日本海側に「カサツブロ」という方言があるそうで、一つの説として「笠」つまり丸くてグルグルしている、+ツブロ「貝」でカサツブロ、それからカタツムリとなったのではないかと書いてありました。
この3つの中では一番古い呼び名であると、柳田は言っています。


生き物に呼び名があるということは、人間がその生き物を分類して他人に伝える必要があったことを意味しています。
カタツムリの呼び名が多様であったことは、かつて日本の人々にとって(とりわけ子どもたちにとって)、カタツムリがとても身近で関わりの深い生き物であったということだと思います。

現在でもカタツムリ、マイマイ、デンデンムシの3つの和名が普通に使われます。
生き物で通常使う和名が3つもあるのも、珍しい例ではないでしょうか?
いまの子たちだって、カタツムリ大好きですもんね。



「でんでん占い」の作製が、急ピッチで進んでいます。
こんな感じで↓

一枚一枚手作りであります!
全部で10種類。
全部欲しい方、カタツムリ展に少なくとも10回以上ご来場下さい!!

(四方圭一郎)
2013.06.12 Wednesday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと18日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


これはなんでしょうか。
キセルガイの死にガラです。
とてもレアな種類なんですが、壊れたカラになってしまったので名前は伏せておきましょう。

このカラがボロボロになっているのは、じつは他のキセルガイに食べられてしまったからなんです。

「えっー、カタツムリがカタツムリを食べちゃうの?」
「カタツムリって肉食なの??」

海外にはヤマヒタチオビなんていうカタツムリ食のカタツムリもいるようですが(日本でも小笠原には帰化しているらしい)、日本のカタツムリは基本的には植物食です。

では、このキセルガイの身に、いったいなにが起こったのでしょうか。


じつは横着をして、一回り大きい別の種のキセルガイを同じ容器に入れて飼育していたのです。

狭い容器の中で、カラを作る炭酸カルシウムが足りなかったんですね。
大きいキセルガイが小さいキセルガイのカラを舐めとってしまって、それで小さい方はこんな無残な状態になってしまったのでした。

野外の生息密度ではこのようなことは起きていないと思いますが、飼育下では起きることがあります。
以前紹介したミスジマイマイもそうでしたね↓

今回カタツムリを飼育して、こんなことが起きるということをはじめて知りました。
生きていく上でカルシウムの摂取は不可欠のようです。

そういえば子供の頃、カタツムリを採りに行く場所は、いつも近所の古びたブロック塀でした。
あれも今おもえば、カルシウム摂取のためだったんですね。納得。



さて、昨日の記事にも書きましたが、当館は今日から燻蒸作業です。
職員も立ち入れなくなってしまうので、仕事は併設する柳田國男館でおこなっています。

なんで民俗学者の柳田國男と飯田が関係あるの? と思われた方、下記をご覧ください。

かの有名な動物行動学者 日高敏隆先生が飯田に来られたとき、この建物をみて、
「あっ、ボクが学生の頃下宿していた家が、こんなところにある」
って驚かれていました。
日高先生はなんと、東大の学生時代に柳田國男の家に下宿されていたんですね〜!!

この由緒ある柳田國男館に、もちろんカタツムリも連れてきてます〜。

柳田國男の書斎にカタツムリの飼育容器がズラリ!
「蝸牛考」を書いた頃には、まさか数十年後に自分の書斎にカタツムリが大量に持ち込まれるとは思ってもみなかったことでしょう。

そして、柳田國男館でカタツムリに見入っているのは、当博物館の女性職員たち。
「カワイイ〜」「すご〜い」を連発しながら心奪われているご様子。

虫ガールの次はでんでんガールの時代が来ます。
たぶんきっと必ず…!!

(四方圭一郎)
2013.06.11 Tuesday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと19日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


今回のカタツムリ展は、ちょうど1年前から内容を考えはじめました。
カタツムリの知識がほとんど無いところからのスタートでしたので、まずは自分自身がカタツムリに興味を持つことから始めなくてはなりませんでした。
担当者が興味を持たないと良い情報も資料もあつまってこない、そんなものです。

ちょうどその頃、東大で以前カタツムリの研究室に所属していたY先生(チョウチョが専門)といっしょに昆虫の調査に行く機会があり、行きの飛行機の中でカタツムリについてお話をうかがいました。

ハワイや小笠原の固有種のこと、キューバのコダママイマイのこと、ナメクジが多系であることなど、様々な興味深いネタを頂戴できて、大変有意義な時間を過ごすことができました。


いろいろなお話を聞いた中で、私の感性に正面から突き刺さってきたものがありました。
「レンシ」のお話です。

「カタツムリって交尾の前にレンシっていうので、相手を突き刺すんですよ〜」

「えっ〜、レンシってどんな字です? 英語とか?」

「日本語ですよ、恋の矢って書いて「レンシ」です」



じゃ〜ん!!
恋の矢です。
恋矢です。
カタツムリは相手に恋の矢をはなつのですよ!
なんと激しく、そしてロマンチックなことか・・・。

これを恋矢と名付けた先人に敬意を表します。


写真の恋矢は、昨年秋に兵庫県にある西宮市貝類館にうかがったさい、飼育中のナミマイマイの水槽の中に落ちていたものです。それをいただいてきました。
一度交尾で使用すると捨ててしまうので、交尾後水槽のカベなどにくっついているそうです。

私もいま、たくさんのカタツムリを飼育していますが、なかなか交尾してくれず追加の恋矢が手に入りません。


この小さくて白くて、たった1こしかない恋矢をどうやって展示しようか、ずっと悩んでいたのですが、今日思い立って、展示仕様にしてみました。



ガラス瓶の中に鎮座させた恋矢。
まるで美術品のよう。美しいです〜。

たぶんこれを拝むと御利益ありますよ。
恋愛成就。
ぜひお出かけください!!


あと、どなたか恋矢や恋矢を出しているカタツムリの写真をお持ちでの方で、展示で使ってもいいよというお優しい方がいらっしゃいましたら、ご一報ください〜。
よろしくお願いします。


最後に連絡です。
明日6/11(火)午後〜6/16(日)午前までの間、飯田市美術博物館は燻蒸作業のため臨時休館になります。
職員も建物に入れなくなるため、e-mail、ファックスなどの対応が遅くなります。
悪しからずご了承ください。

(四方圭一郎)
2013.06.10 Monday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと20日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf



展覧会前にカタツムリを解剖して、口の中にある歯舌(しぜつ)を取り出したいと思っていたのですが、
飼育している愛嬌たっぷりの子たちを材料にするのにはやはり抵抗があって、なかなか手を付けらていませんでした。

と こ ろ が、

先日届けられたミスジマイマイは移動中の車の中で蒸れてしまったらしく、手元に届いたときにはお亡くなりになっていました。
これはもう解剖するしかありません。

では、カタツムリの口のヒミツをみんなで見ていきましょう!

カタツムリの口はココにあります。
顔の前についているので普通です。
ウンチの出所のようなパンチ力はありませんね。

よく見るとネコ口です。

ちなみにこの子は大阪育ちのギュリキマイマイなので、
白い紙の上に無理矢理のせられて、たぶん文句言ってます。

「おっさん、なにすんねん。フラッシュたいたらまぶしいやんか。はよ仲間のところにもどしてーな。」

「まぁ、ちょっとまっときぃ。かわいく撮ったるで」

心の中で返事しておきました。


さて死んだミスジマイマイは、軽くゆでて軟体部をカラから取り出します。
取り出した軟体部は40%のエタノールの中にいれて、口の部分をピンセットで少しづつ開いてみました。

最初に出てきたのは、コレです。


顎板といって、これは口を動かしているカタツムリを見ていると外から見えます。
いかにも歯っぽいのでこれで囓っていそうですが、人間の歯のように上下にあるわけではなく、1つだけです。

その下側に筋肉質の球状のものがあり、これを丁寧にバラしていくと・・・。

ありました!


歯舌です。
長さは5mmほどで、ガーゼのようです。
拡大すると網状になっているようにみえますが、網ではありません。

白くてとてもキレイなのは、水酸化カリウムで軽く煮て、くっついていたタンパク質を除去したからです。


この一部を切りとって、さらに細かい構造を見てみましょう!



電子顕微鏡を使って、500倍に拡大してみました。
突起が整然と並んでいるのがよくわかります。

これがカタツムリの歯の正体です。
この部分を口の中から出し入れして、腐植物や緑ソウなどをこそぎとって食べているんですね。

ガッテン!

(四方圭一郎)
2013.06.09 Sunday | - | trackbacks(0)

カタツムリ展スタートまで、あと21日!

寄贈記念企画展「なんでもかんでもカタツムリ! −飯島國昭コレクション−」
会期:2013年6月29日(土)〜9月1日(日)

展覧会チラシ(PDF)のダウンロードはここから↓
http://www.iida-museum.org/user/nature/exhibition/snail/flier.pdf


今日お目見えしたカタツムリ。

美術担当のSKさんの作です。
展示室内を鮮やかに彩ってくれることでしょう!

(しかたけいいちろう)
2013.06.08 Saturday | - | trackbacks(0)

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