「火の用心」の神さまはAKB?


特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)


今日は書類を取りに消防署へ。

何やら不始末でもやらかしたのか?

そうでなくても、いったい展覧会と何の関係が?
いやいや、ハコモノには必ず火の始末の問題がついてくるもの。

貴重な文化財をお借りして展示するには、事前に会場の防火管理体制を消防署がチェックします。
ここで不備がみつかると、改善されるまで「待った」がかかって展示に影響が出てしまいます。
幸いこの関門をクリアーしたので、ひと安心。

さて、立派なハコモノを抱えるお寺や神社の歴史は、火災の歴史でもありました。
だから、火伏せの神さまが大事にされました。




↑「秋葉さま」と呼ばれる神さま。

このお像も、お寺の鎮守さまとしておまつりされてきたもの。
いまでもお寺を火難から守ってくださっています。

失礼ながら、ちょっとアニメキャラっぽい親しみのあるお顔。
くちばしのある不動明王ってとこですな。

これぞ元祖AKB!って言ったらファンに怒られるだろか?

実はこのお像、以前にもこのブログで紹介したもの。
魅力あるものには、いろんな語り口があるものです。


※写真は「秋葉権現立像」(飯田市・浄玄寺蔵)

 

2013.10.11 Friday | 今日の美博trackbacks(0)

瑠璃寺のPPK

 特別展「カミとホトケ交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)


今日は伊那谷屈指の名刹・瑠璃寺(下伊那郡高森町)にひとっ走り。
このお寺からも貴重な宝物をご出品いただきます。

さて、このお寺の本堂の隣に、日吉神社という神社があります。
お寺の鎮守さまです。

いまは本堂と同じ東の方角を向いています。
廃仏毀釈の難を逃れるために建物の向きを変えたといわれています。




↑神社側からみた本堂



↑本堂側からみた神社


ん?
左下の赤い旗はなんだ?



ピンピンコロリ地蔵」とな?
ちなみに写真が反転しているわけではありません…

隣に何やら由緒が書いてある。
PPK」ってなんだ?

気になったら賽銭握りしめてお寺へGO!

あ、展覧会も忘れないでね。

2013.10.10 Thursday | 今日の美博trackbacks(0)

学芸員の悩み

 特別展「カミとホトケ交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)



↑「坎」(カン 「天」や「北」などを示す)



↑「離」(リ 「水」や「南」などを示す)

風水など占いの好きな方なら説明不要かもしれません。
ただ、はじめてご覧になる方は、この記号のようなものはいったい何だ?
と思われるでしょう。
この「八卦」(はっけ)とよばれる図像、ここで説明すると混乱するのでやめときますが。


↑さて、その「八卦」をあしらう衣をまとった神さま。

全部で十二人の男神像が描かれているうちの一人なのですが、恥ずかしながら像主が誰だか判別できずにおります。
道教の神々を描いているようなのですが、像主を判別できる手だては、この衣にあらわされた「八卦」の文様しかないようです。

 

とすれば、「太上老君」(たいじょうろうくん=老子)という神さまだ、といういうことになるわけですが、どうもそんな簡単にはいかないようでして…。
占いで決めるわけにもいかないし…。
 

というわけで、みなさんも会場で考えてみてください。
そして、もし像主がわかったらぜひ教えてください。
学芸員も悩んでおります。

「ハッケヨイ、ノコッタ!」
ちなみに相撲をとる際のかけ声、かの『広辞苑』でも「八卦」に由来するものかと記されていますが、どうなんでしょうか。
辞書の記述もいろいろあるようなので。


↑柏心寺さん(飯田市箕瀬)からお借りします。

※作品の写真は「衆神図」(部分 柏心寺蔵)
 

2013.10.09 Wednesday | 今日の美博trackbacks(0)

天神さまの背伸び

 特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)


日本史上最高の天才といえば誰?

聖徳太子?
それとも弘法大師?
いや、やっぱりイチローじゃない?

いろんな意見があると思いますが、菅原道真つまり「天神さま」を支持する人は多いんじゃなかろうかと。

で、この天神さま、意外と仏教との結びつきが強く、このお像もお寺の鎮守さまとしてまつられております。

↑よくみると、台座の上につま先立っております。
いったい、天神さまは何をしているんでしょうか?
(足元だけでスミマセン)

↑神さまの持ち物やポーズには、それぞれ何らかの意味が込められている場合があります。
たとえばこの胸元にある梅の紋によって、本像が天神さまだとわかったりします。

天神さまは無意味に背伸びしているわけじゃありません。

その意味とは… 


 



↑天神さまのお像は、飯田市山本の浄玄寺からお借りします。

2013.10.08 Tuesday | 今日の美博trackbacks(0)

虚空蔵菩薩をまつる山

 特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)


昨日の続きです。

今度は「かざこしやま」の前山にあたる「虚空蔵山」。
こっちは「こくぞう」と読みます。


左側が風越山の山頂。
右下の突起が虚空蔵山の山頂。
ちょっと写真が小さいかな。

たぶん実物を前にしても小さくて見えないでしょうから、展覧会場では写真パネルとあわせてご覧いただくことになろうかと。

お堂が建っているのがお分かりでしょうか。
虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)というホトケさまがまつられていたお堂です。
お堂は明治の神仏分離政策で解体されてしまいましたが、ホトケさまは現存します。

「虚空蔵山」の由来となったホトケさま。
智慧や記憶力をつかさどるとされます。
会場でお会いしましょう。

2013.10.08 Tuesday | 今日の美博trackbacks(0)

「かざこしやま」に五重塔があった?

 特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)

とってもローカルなネタですが…

↓地元の人たちなら誰でも知ってる「かざこしやま」(風越山)です。



↑美術博物館の屋上から撮った「かざこしやま」。
右下の丸いのはプラネタリウム。
見晴らし抜群の屋上は、個人的にお勧めのスポットです。
今日は秋の風が爽やかでした…



↑江戸時代に描かれた「かざこしやま
かつてここは神仏習合の霊地でした。

どうしてひらがなで「かざこしやま」って書いてるかって?
ふうえつざん」でも「かざごしやま」でもなく、「かざこしやま」だから。
天下の『広辞苑』で「かざごしやま」と記載されていると聞き、早速確認。
さて、どうやったら覆せるだろうか。



ところで、この「かざこしやま」には、むかし五重塔(+三重塔も)があったらしい。
明治の神仏分離で解体されてしまったのか?
でもこの絵図以外には記録もなく、部材など証拠の品もなし。

本当に五重塔があったのか?
はたして真偽やいかに?

2013.10.06 Sunday | 今日の美博trackbacks(0)

やっぱり小指が立ってしまう

特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)


神さまの小指が立っている。

何か深い意味があるのだろうか。
試しに同じポーズをとってみたら、やっぱり小指が立ってしまった。


でも、この画を観るポイントは、神さまを描いているにもかかわらず、

・剃髪していること
・袈裟(けさ)を着けていること
・錫杖(しゃくじょう お坊さん用の道具)を持っていること

要するに、神さまなのにお坊さんの格好をしてる、ってのが大きな特徴なわけです。

名付けて「僧形八幡神像(そうぎょう はちまんしん ぞう)」




長野市は蓮台寺(れんだいじ)というお寺からお借りしてきます。
なかなか趣のあるお寺です。

あれ? 小指の話題はどこへ?

2013.10.05 Saturday | 今日の美博trackbacks(0)

禁断の後ろ姿

 特別展「カミとホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)



↑何じゃコリャ?


実はこれ、おキツネさまの後ろ姿。
棒みたいなのは尻尾。

で、ただのキツネじゃなくて、神さまの乗り物になっております。
その神さまとは…



答えは展覧会で!



でも、展覧会場で後ろ姿まで見せられるだろうか…
ちょっと展示の仕方を工夫しなきゃな。


2013.10.04 Friday | 今日の美博trackbacks(0)

「見ざる、聞かざる、言わざる」

特別展「カミホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)



↑「見ざる、聞かざる、言わざる」(「庚申図」の部分写真)


今日は表記の展覧会図録で使う写真の撮り直しのため、市内のお寺へ。
いわゆる「庚申(こうしん)さま」と呼ばれる掛軸をパシャリ。

庚申さまは「庚申講」と呼ばれる行事のご本尊。
展覧会に来てもらえなくなったら困るので詳しい説明はしませんが、とにかく江戸時代以降、「見ざる、聞かざる、言わざる」のいわゆる三猿が庚申さまに仕えるようになります。
これもカミとホトケとの交渉の産物。

このサルたちのように心惑わされぬよう分別ある振る舞いをしたいものだけど、展覧会まで「見ざる、聞かざる、言わざる」では困るなあ。

みなさん、ぜひ会場に足を運んで「見て、聞いて、言って(周りに話して)」ください。

2013.10.03 Thursday | 今日の美博trackbacks(0)

展覧会の舞台裏

特別展「カミホトケの交渉史―廃仏毀釈の爪跡―」
 
平成25年11月10日(日)〜12月8日(日)






表記展覧会のポスター・チラシ、図録を鋭意作成中。


今日から展覧会が始まるまでの間、準備の進捗状況や展覧会を楽しむポイントをちょっとずつ紹介していきます。

「お寺」と「神社」、「カミ」と「ホトケ」って、いったいどこがどう違うの? 
この展覧会をみれば、そんな素朴な疑問が解消される? いや、もっとわからなくなるかも?
混沌とした神仏習合の世界に皆さんを誘います。
2013.10.02 Wednesday | 今日の美博trackbacks(0)

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